nekonyantaro's diary

自分語りなど、よしなごと

労働者はどこまで責任を負うのか

仕事の内容については「善良な管理者の注意義務」とか、いわゆる「誠実義務」というものがある。これらは本稿の論旨ではないので簡単に済ますが、要するに、業務を行うにあたっては誠意を持って、社会人として妥当な注意を払って事を行うべしということ。これには異論は無い。

そういう問題ではなく、そもそも「どのような仕事をどのようにしてやるのか」を誰が決めるのか、ということ。経営者あるいはその直接の使用人である幹部社員と、中間管理職、そしてそれ以外の一般社員のそれぞれがどこまでの責任を負うのか、ということ。

私の考えでは、個別の業務が安全でなるべく正しく行われる様にするところまでが一般社員の仕事で、安全で正しい業務が行われているか確認し、それが損なわれたあるいは損なわれるおそれがあるときに適切な処置を講じるのが中間管理職の仕事、そして「どのような仕事をどのようにしてやるのか」は基本的に幹部の決めること、その部分の判断が誤っていることで失敗が生じても中間管理職以下は責めを負わない。むしろ自分がそれで被害を受けた場合、経営者に賠償を求める権利があると考える。

日本の職場では、「ひとりで何でも出来る社員が有能」という考えから、権限委譲という名目で、不当に末端に責任が押しつけられている様に感じる。