ディベート全能論
なにか意見の対立が生じた時、徹底的に議論を尽くせば、間違っている方が言い詰まることでどちらが正しいか判明する、という考えがあるようです。
アメリカではこの考えが支配的な様で、陪審員による裁判も検察と弁護側がディベートを行い、その結果に基づいて陪審員が有罪無罪を判定する(量刑は判事がやるみたいです)というシステムです。[アメリカでは刑事裁判のほとんどが州法に基づいて行われます。これは多くの州で行われている方法ですが、州によって異なる所があるかも知れません。]
そもそも全ての問題に二者択一で正解が存在するとは限らないし、一方が正しければ他方は正しいことは有り得ない場合でも、本当に正しい方がディベートで相手を追い詰めることが出来るという保証はありません。
ディベートで言い勝った方が正義という考えには危険があります。